「体型を早く戻したい。でも、無理をして体を痛めるのも怖い」。産後のお母さんから、いちばん多くいただくご相談です。ネットには『産後◯ヶ月からOK』という表があふれていますが、hana fit では始めどきを“日付”では決めません。同じ産後2ヶ月でも、体の回復はひとりずつ違うからです。今日は、週数ではなく体が出す“サイン”で始めどきを読む考え方を書いてみます。
「産後◯ヶ月から」の表を、鵜呑みにしないで
産後の運動でいちばん検索されるのは「いつから始めていいか」。でも、答えを“週数”だけで出すのは、実は少し危ういと感じています。出産という大仕事のあとの回復には大きな個人差があり、カレンダーの数字は“背景”にはなっても“合図”にはならないからです。
たとえば産後7ヶ月で来られた34歳の方は、体力うんぬんより「抱っこで腰を痛めた」ことがきっかけでした。始めどきを決めたのは月数ではなく、体からのサイン。現場では、こういうケースがほとんどです。
週数は「背景」、見るのは体のサイン
では、何を合図にするのか。hana fit で産後の方の始めどきを考えるとき、週数と一緒に必ず確認しているのが次のような“体のサイン”です。下の表は「この週数になったらOK」ではなく、「各時期に、体はこんなサインを出す」という読み替えで見てください。
| 時期(背景) | からだが出すサイン | サインが出たら |
|---|---|---|
| 産後〜1ヶ月 | 悪露が続く・傷の違和感が残る | 休養が最優先。深い呼吸だけ |
| 産後1〜2ヶ月 | 悪露が落ち着く・眠れる日が増える | 骨盤底筋を意識した呼吸、短い歩行 |
| 産後2ヶ月〜(健診で許可後) | 痛みなく寝返り・立ち座りができる | 骨盤まわりのやさしい運動から |

迷ったら、いちばん最初は「呼吸」から
サインを待つあいだ、何もできないわけではありません。産後すぐでも取り組めて、骨盤の底の筋肉(骨盤底筋)をやさしく思い出していけるのが呼吸です。道具もいりません。
- 1
あおむけで、お腹に手を
ひざを立てて寝て、両手をお腹に添えます。力を抜いて、今の呼吸をただ感じてみましょう。
- 2
息を吐きながら、下腹を薄く
口から細く息を吐きながら、下腹をそっとへこませます。骨盤の底が軽く引き上がる感覚があれば十分です。
- 3
3回だけ、毎日
回数より継続です。気づいたときに3呼吸から。痛みや違和感があれば、すぐに中止してください。
抱っこで腰が痛いのですが、運動していいですか?
痛みがあるときは、まず休養と医療機関へのご相談を優先してください。痛みを我慢して動くのは逆効果です。落ち着いてきたら、抱っこの姿勢そのものを見直すお手伝いもできます。
“戻す”より、“整えてから戻る”順番で
産後の体づくりは、急いで元の体型に“戻す”より、痛みなく動ける土台を“整えてから”。順番を逆にすると、腰や骨盤の不調につながることもあります。変化の速さには個人差があり、焦って負荷を上げることに良いことは、ほとんどありません。ここは、早さより順番です。
『動く時間』というより、『やっと自分に戻れる時間』でした。
おわりに
だから、hana fit の始めどきは“日付”では決めません。産後健診を終えたあなたの体が出すサインを一緒に見ながら、いちばんやさしいところから。焦らなくて、大丈夫です。
この記事を書いた人

花岡 みのり
hana fit 代表/パーソナルトレーナー
hana fit 代表。NSCA-CPT/産前産後指導員。自身の産後の不調をきっかけにトレーニングの道へ。「がんばれない日があって当たり前」という前提で、おひとりずつのペースに寄り添う指導を大切にしています。
読んでくださって、ありがとうございます。
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